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種別・銘 |
刀 銘 粟田口近江守忠綱(二代目・一竿子) Katana Mei Awataguchi Ominokami Tadatsuna(Ikkanshi) |
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鑑定書・資料 | 特別保存刀剣鑑定書 [N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token |
寸法 | 長さ(blade length)70.0cm 反り(Sori)1.2cm 元幅(Motohaba)3.23cm 元重ね(Motokasane)0.78cm 先幅(Sakihaba)2.27cm 先重ね(Sakikasane)0.62cm |
時代・国 | 新刀 最上作 摂津 |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差ややつき、重ね厚く、反り浅めについて、中切先。 |
鍛肌 | 板目に杢交じり、地沸微塵によくつき、地景細かに入る。 |
刃文 | 直ぐに焼出しがあり、その上は足長の丁子乱れを焼き、足や葉が入って、匂口明るく、小沸ついて、金筋、砂流し細かにかかる。 |
帽子 | 焼きやや深く、直ぐに入って小丸となる。 |
彫物 | 表に梅倶利伽羅図、裏に梵字と護摩箸を彫る。 |
茎 | うぶ、鑢目筋違、刃上がり栗尻。 |
説明 | 二代目粟田口近江守忠綱は初代近江守忠綱の子で、のちに二代目を継ぎ、一竿子と号しました。彼の作風は、その初期に於いては、初代同様に焼頭のよく揃った足の長い丁子乱れが多く、後には互の目乱れ濤瀾風の乱れ、さらには直刃を焼いています。また彫物を得意としており、その技量は新刀筆頭と謳われています。 本作は二代目一竿子を号する以前の初期作となる一振りです。刃文は匂口が明るく冴えた華やかな足長丁子乱れを焼き上げています。彫物同作の添銘はありませんが、その彫刻は卓抜した技量で行われており彼が得意とした梅倶利伽羅龍はまさに濃密精緻となっています。他の刀身彫刻家でここまでのものを施す事は不可能であり、田野辺先生も鞘下記にて一竿子彫と評しております。地刃ともに明るく、彫刻も新刀随一のまさに一竿子という出来栄えです。 |